兼業や副業で複数の事業所に雇用されるようになった時の賞与について
こんにちは
社会保険労務士法人カオスの宇城です。
2026年1月15日のブログにて複数の事業所に雇用されるようになった時の社会保険の取り扱いについて取り上げましたが、今回は応用編ということで、複数の事業所に雇用されるようになったときの賞与の取り扱いについて書いてみようと思います。
複数の事業所で社会保険に加入することになった場合、月々の健康保険料および厚生年金保険料は各事業所の報酬月額に基づいて案分して保険料額を算出します。
では複数の事業所で社会保険に加入することになった場合で、賞与が支給されたときはどうなるのでしょうか?
2つのパターンを紹介します。
【例】
A事業所(大阪の事業所) 選択事業所 健康保険料率 10.24% 厚生年金保険料率18.3%
B事業所(東京の事業所) 非選択事業所 健康保険料率 9.91% 厚生年金保険料率18.3%
※今回の例では介護保険料の対象としない被保険者とします。
●パターン1 同月内に複数の事業所で賞与が支給された場合
A事業所(選択事業所) 1月20日 1,000,000円の賞与支給
B事業所 1月25日 500,000円の賞与支給
① 同月内に支給された賞与額を合算します。
1,000,000円+500,000円=1,500,000円
② ①で算出した額に選択事業所の保険料率を乗じる。
健康保険料 1,500,000円×10.24%=153,600円
厚生年金保険料 1,500,000円×18.3%=274,500円
③ それぞれの事業所で支給された賞与額に応じて案分する。
A事業所
健康保険料 153,600円×(1,000,000円÷1,500,000円)=102,400円
厚生年金保険料 274,500円×(1,000,000円÷1,500,000円)=183,000円
※上記金額を会社と被保険者で折半
B事業所
健康保険料 153,600円×(500,000円÷1,500,000円)=51,200円
厚生年金保険料 274,500円×(500,000円÷1,500,000円)=91,500円
※上記金額を会社と被保険者で折半
要は、それぞれの事業所で支給された賞与額を足し合わせて算出した
保険料をそれぞれの事業所で支給した賞与額に応じて按分して保険料を納付するということですね。
●パターン2 B事業所(非選択事業所)で賞与が支給された場合
B事業所(非選択事業所) 1月25日 500,000円の賞与支給
① 支給された賞与に選択事業所の保険料率を乗じる。
B事業所
健康保険料率 500,000円×10.24%=51,200円
厚生年金保険料率 500,000円×18.3%=91,500円
※上記金額を会社と被保険者で折半
パターン2は、Bの事業所でしか賞与が支給されていないのですが、
保険料率をAの事業所で適用される保険料率(選択事業所の保険料率)でかけて保険料を算出
しなければならないことに注意が必要です。
うっかりBの事業所で賞与が支給されているのでBの事業所で適用される保険料率をかけてしまうなんてことがないようにしたいですね・・・。
今回は複数事業所で雇用される場合の賞与について書いてみました。
複数事業所で雇用される場合の労務管理については他にも注意点が多くあります。
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