名人の育成(教育訓練休暇等制度)
7月の3連休。
自宅近くの田んぼ。
夏に突入し、積極的に外で時間を過ごしているのであろう肌をした人をよく見るようになりました。
我が家もバーベキューや海に行く予定を立て、連休の少し前から家の中でそわそわしていました。
ところが、連休が始まる直前に妻が不調に・・・
万全に練られた予定達が水泡に帰しました。
しかし、遊び盛りの子どもを家に3日間留めておくのは容易ではありません。
幼稚園に通う5歳になる娘。
生き物が大好きです。
我が家の周りにはまだまだ自然が残っています。
田んぼや畑から公園まで。
この辺りでは、5月の下旬に田植えが始まります。
7月にもなれば、稲は青々とし、しっかりと根をはり 凛とした姿は美しいものです。
田に水が入ると様々な生き物が現れます。
オタマジャクシ、カエル、アメンボ、小魚や得体のしれないうねうねした奴。
その中でうちの娘の興味を特に引いたのは、カエルでした。
怖いもの知らずの娘は、田んぼや水路でカエルを発見すると、ためらいなくもなく手を伸ばします。
しかし、俊敏に跳ね回るカエルを素手で捕まえるのは、大人であってもなかなか難しいものです。
幼稚園児では、カエルの動きを予想して動くようなことはできません(教え方の問題かもしれませんが)。
ここで革命が起きます。
秘密道具「牛乳パック」の登場!!です。
(これを使い出した最大の理由が、田んぼや水路に手を突っ込みたくないという大人の事情にあったことは言うまでもありません。)
この秘密道具を使い出してからの捕獲数の伸びには目を見張るものがあります。
「捕まえた~」、「カエル名人や~」という嬉しそうな声が途切れることがありません。
捕まえたカエルは、水を張ったバケツに入れていきます。
バケツがいっぱいになると、一旦リリースします。
リリースすると、また牛乳パックを持って捕獲に向かいます。
捕まっては解放され、また捕まったというカエルもいることでしょう。
普段、なかなか親の言う事を聞かない娘ですが、カエルをもっと捕まえたいという思いが、素直に指導に従わせます。
また、どこから仕入れてきたのか分かりませんが、カエルが沢山いるスポットを教えてくれます。
カエル捕獲への思いの強さから推し量ると、いずれ牛乳パックどころではない秘密道具を生み出すことになるでしょう。
結局、3連休はカエル漬けの日々となったのです。
娘にとっては、非常に満足のいく連休になったようです。
こんな熱い想いを持って仕事に取り組む従業員はいらっしゃいませんか?
「人材開発支援助成金(制度導入コース 教育訓練等休暇制度)」
一般的に外部の研修やセミナーを従業員が受講するのは、使用者の命令で行われます。
しかし、自ら目標を定め、前を向いている従業員は、自ら進んで研修やセミナーに参加していることも少なくありません。
この助成金は、そんな従業員を応援する制度を会社に導入し、従業員のスキルアップと満足度を向上させるべく実施することで、一定額が助成されるというものです。
<教育訓練休暇等の概要>
事業主以外の者の行う教育訓練、各種検定又はキャリアコンサルティングを受けるために必要な休暇又は短時間勤務制度のことをいいます。なお、この教育訓練休暇とは、年次有給休暇とは異なるものをいいます。
<助成金の対象とならない教育訓練>
教育訓練休暇を付与するに値しない性質の教育訓練、各種検定及びコンサルティングに関しては助成金の対象とはなりません。
具体例
○ OJT
○ 業務命令により受講させるもの
○ 労働者の休暇日に受講するもの
○ 事業主が主催するOFF-JT(事業主が事業主以外の設置する教育訓練施設等に依頼して行うものを含む)
※助成金の受給については、本ブログ記載以外にも要件があります。詳細については、お問い合わせください。
多くの経営者にとって、いかに従業員のやる気を高めるのかということは頭を悩ます課題の一つです。
心理学者ハーズバーグの「動機付け・衛生理論」によると、給与や対人関係、労働条件等は「衛生要因(満たされると不満は解消されるが、そのことがやる気を高めることにはならないもの)」にしかなり得ません。
しかし一方で、仕事の達成や成功、責任の増大、昇進等というものが「動機付け要因(満たされると満足が高まり、モチベーションが向上するもの)」となるのです。
要するに、給与のような仕事の環境・処遇は、不足すると不満の原因となるが、必要以上に満たされてもやる気にはつながりません。やる気を高めるには、「動機付け要因」となるものを満たさなければならないのです。
つまり、仕事のモチベーションを高めるには、給与のような「衛生要因」ではなく、仕事の達成感のような「動機付け要因」を満たす必要があります。
従業員のやる気を高めるために給与の支給(増額)を検討しがちですが、ハーズバーグの理論によると、それでは経営者が望む結果は得られません。
「動機付け要因」をご存知ですか?
「動機付け要因」を意識した取組みされていますか?
「動機付け要因」を意識した取組みを始めてみませんか?
社会保険労務士 秋野 高大